多焦点眼内レンズについて
遠近両用レンズを水晶体の代わりに眼内に入れ、遠くも近くも見えやすくする方法で、白内障手術(水晶体再建術)のオプションとして現在行われている先進医療の一種です。

多焦点眼内レンズのメリット

従来の眼内レンズ(単焦点眼内レンズ)では、遠くか近くのどちらかにピントを合わせるため、必要に応じてメガネを使用しなければなりません。多焦点眼内レンズは、手元から遠くまでおおむねピントが合うため、メガネへの依存を減らすことができ、メガネのかけ外しの回数が減ることで活動的な生活の一助となります。

多焦点眼内レンズ適応と注意点

多焦点眼内レンズは高価なため、見え方への期待が高くなります。しかし、多焦点眼内レンズには短所もあるため、下記の点が気になる患者様には適応とならない場合があります。また、目の状態によっては眼内レンズの種類が選択できない場合もございます。

多焦点眼内レンズの短所

  • 夜間のライトがにじんで見えることがある
  • やや見え方が不鮮明に感じることがある

多焦点眼内レンズの注意点

  • 手術直後からよく見えるとは限りません。見え方に慣れるのに時間がかかる(数ヶ月程度)場合もあります。
  • 以下の状況下ではメガネの装用が必要となります。
    • □ ピントが合わない距離をみるとき
    • □ 小さな字を読むとき
    • □ 薄暗いところで文字を読むとき

先進医療とは

先進医療とは、厚生労働大臣が保険適用外の先端的な医療技術と保険診療との併用を一定の条件を満たした施設のみに認める医療制度です。当院は「厚生労働省認定先進医療実施施設」に認定されたことで、術前術後の診察等に保険が適応できるようになりました。また、民間の生命保険の「先進医療特約」の対象にもなりますので、該当保険に加入されている患者様は先進医療にかかる費用が全額給付され、経済的負担が軽くなります。

多焦点眼内レンズの医療費について

先進医療特約付帯の生命保険ご加入の方は治療費の負担が軽減されます。
「多焦点眼内レンズを用いた白内障手術」は厚生労働省の定める「先進医療」です。手術費用に関しては、健康保険は適用されず100%自費負担となりますが、手術費用以外に関しては健康保険が適用されます。

※「先進医療実施施設」以外でこの手術を受ける場合は手術費用のみならず手術前後の診察費用すべてが自費負担となります。

  先進医療保険に加入している 先進医療保険に加入していない
先進医療にかかる費用
(手術代)
生命保険会社より給付 全額自己負担
40万円(税別)
診察・検査・薬代 健康保険の対象(1〜3割負担) 健康保険の対象(1〜3割負担)

全体の
医療費

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